【動画】暗黒時代を乗り越えた「アウトレットシューズ」。なぜ自社ブランドを作ることになったのか。これから目指すもの。

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2017/05/25

オリジナルの靴を多く取り揃える「アウトレットシューズ」様。レディースのサイズも豊富で、21cmから27cmまでと幅広い。ネットショップをオープンさせたきっかけは、元々行っていた卸事業での不良在庫の処分のためだったそうです。
売上は順調だが利益が少なく、従業員が疲弊していく辛い「暗黒時代」を乗り越え、現在はオリジナル商品が大半を占め、ショップ・オブ・ザ・イヤーを何度も受賞。そこに至るまでの様々な苦労や発想の転換、現在目指しているものについて、
代表取締役の植村氏
取締役で店長の小島氏
取締役で企画担当の後藤氏
の3名にお伺いしました。

アウトレットシューズとは?

どのような商品を取り扱っていますか?

私たちは、30代の女性向けに、自社で考えた、オリジナルのパンプスやブーティなどの婦人靴を販売しているお店です。

レディース以外の取扱はありますか?

キッズの取扱もあります。
キッズはもともと取り扱ってましたが、お客様に好評を頂いている親子で履ける靴を、今後増やしていきたいと思っています。

キッズの商品開発が独特と伺いましたが。

はい。弊社のスタッフはお子さんがいる方が多いので、実際に作ったサンプルを、家で使って貰ってみて、改善しながら開発しています。
特にキッズのシューズは、「親が履かせやすいか」、「お子さんが自分で履けるか」とか、試行錯誤しながら作ってます。

店長の小島さんにお伺いします。日頃の業務を教えてください。

全店分の売上管理だったり、商品企画から入荷してお客様に届けるための販促企画をしたり、デザインでお客様にどのようにページをみてもらうかのチェックとか、お客様対応とか全般的に行っています。

お客様対応はどのようなときに行いますか?

基本的には、カスタマー対応担当者が頑張ってくれていて、イレギュラーがあったときだけ、どうすればよいかを一緒に考えています。
カスタマー担当は、スタッフ同士で日々話し合って、自分たちでどういうふうに対応するのが良いのか、日々ブラッシュアップしていっています。

ネットショップのページデザインは自社で行っているのですか?

はい。全てオリジナルでやっています。
悩んで紆余曲折しながら、自分たちで考えてもらって楽しみながらデザインをして、ちょっとずつちょっとずつ意見を出し合いながら作っていっています。

お客様の声から出来る商品も

お客様の声を商品開発に活かしていると伺いましたが

(お客様の声を)掲示してもらってるので、そこを参考に、ゼロからこういったものを作りたい、こういうものを作ったらお客様が喜んでくれるんじゃないか、と新商品を考える時もありますし、お客様の声をもとに、自分たちで考えた新商品に肉付けしていって、どのようにすればもっと商品が良くなるかという二通りで企画して、商品を考えていっているという感じですね。

お客様の声が商品開発のヒントになるということですか?

そうですね。そういった面もあります。
元々ある商品に、「こういうものをつけたらもっと良いのに」という声もありますし、例えば「ストラップつけたらもっと好きになるのに」とか。
それを踏まえたうえで、商品開発時に、お客様から頂いた声を付け加えながら、履きやすい商品というのを企画したりしてます。

商品を企画するタイミングは?

春、夏、秋、冬と、季節ごとに、前期の振り返りをし、企画します。
お客様の声だったり売れ行きだったりを振り返って、そこから今期のトレンドも追いながら、今期はどのようにしていったらよいかを、年4回行っています。

具体的にはどのようなことを行っていますか?

弊社には、シューフィッター(足に関する基礎知識と靴合わせの技能を習得した、シューフィッティングの専門家)の資格保有者がおりまして、足の形に併せてどういったものがお客様に合うのかといったことも踏まえて商品企画をしている感じですね。

新商品開発時にチカラを入れているところは?

シューフィッターもそうですし、靴の作り方だったり、なぜこの角度なのか、こういう作りなのかというのも、担当者一人ひとり理解するように努めています。
それによって、お客様への提案も代わりますし、商品の質もどんどん上げていけるかなと、思っております。

服以上にサイズが細かい靴ですが、試着が容易ではないインターネットショップならではの工夫は?

当店のメインは「パンプス」なんですけど、0.5センチ刻みで、お客様の足の形に出来る限り細かく対応出来るようにしてありますし、靴のライニング(足に直接当たる部分を)をソフトな足あたりにしてフィット感を増やしたりということをしています。
サイズも21cmから27cmまで幅広く展開しております。

大きいサイズも売れるんですか?

はい、「普段なかなかサイズが無くて靴を選ぶ喜びが感じられなかったけど、色々なデザインを選ぶことができて嬉しい」というお言葉を頂いています。

アウトレットシューズができるまで

アウトレットシューズを立てあげるきっかけ、現在に至るまでを教えてください。

株式会社菱屋は、大正14年から続く会社です。元々は靴の卸をやっていて、メーカーの代理店と、カタログ通販へ卸すという2つの事業がありました。

ネットショップ立ち上げのきっかけは、カタログ通販で卸していた商品がたくさん余ってしまい、建物の1フロア全部が在庫で埋まってしまう状態で、前会長から「ネットで捌いてくれないか」ということを言われて、そこから、アウトレットシューズと言う名前で楽天でオープンしました。

在庫だったので、1000円均一で始めて、HTMLタグとかも知らない状態の素人が作ったお店で、「安いから売れる」というものだったんですけど、在庫が無くなっていく中で、「仕入れ販売」という業態に移りました。
ネットショップなので、なかなか検索してもらうのも大変で、集客が難しくて売上を上げるために広告をかけるという、売上重視でやっていたんですけど、売上は上がるんですけど利益が上がらないという状態が5,6年続いて、社内も疲弊する暗黒時代を進んでいきました。
売上が上がるから出荷も増えて、作業だけが増えて、疲弊していくという。
現在は乗り越えましたけど、当時お給料への還元がなかなかできなかった苦しい時期を一緒に過ごしたメンバーが、今でもたくさん残って頑張ってくれているというのは嬉しいことですね。

では、どのように乗り越えたのですか?

当時、自分で企画して、販売するということはしていませんでしたが、現在は、8割オリジナル商品にシフトしています。
実は、私が入社した2008年には広告をかけても売れない時代で、売れないということは「お客様が喜んでない」という証拠かなと思いました。
その時のラインナップを考えても、自分たちでほしいと思った商品ではなくて、自社の靴を履いてるスタッフもあんまりいなくて、「売っている商品に、気持ちがこもっている状態ではなかった」んです。
じゃあ、「まずは自分たちが、扱う商品を全部欲しくなるくらいのお店になりたいな」と、「ここで働いていることを胸を張って言えるお店になりたいな」と思いまして。
そのためには自分がどこに履いていっても恥ずかしくない「いいねその靴」と皆に言ってもらえるような靴作りをしたいなと思ったのがきっかけで、最初のオリジナルのラインナップは、そのときに働いていた皆で、ページ作りから商品の企画まで行いました

きっかけは、褒められる靴を作りたい

アウトレットシューズのオリジナル靴とは?

専門的に靴作りをしているスタッフもいるんですけど、働いているスタッフ皆の声とかお客様の声からできる商品、家族からの意見で作ってる商品もありますし、「皆の声から作っている商品が、私達の商品」だと思います。

アウトレットシューズ一番の強み、こだわりは?

暗黒時代は、収入が少なくて、皆と遊びに行くのも安物の服を着ているけどそれがバレたくないなと思いまして、そういう、手持ちの予算が少ない人でも、「いいねその靴どこで買ったの?」と言われるような、安いけど高く見えるものをたくさん作ることで、「それを履いてお出かけしたときに人に褒めてもらえる」というのがすごく良いなと。
履いていた先で、友達から褒められるとか、高く見えるとか、コーデがバチッと決まっているときって「出かけていること自体も楽しくなる」ので、そういう経験を色んな人にしてもらいたいなと思っています。

オリジナル商品のこだわりは?

うちの靴ってすごくロープライスなんですけど、履き心地にはすごくこだわっていて、サンプルができた段階でたくさんのスタッフが試着しているようにしてますし、他から見て「これ高くみえるか」っていうのを考えながら作ったり。
工場は国内にあって、「2,3倍で売られている商品と同じ工場」で、部品も部材を抜いて安くする靴って世の中に出回ってるんですけど、ということは一切せずに、むしろ部材のクオリティを上げて、履き心地を良くするようにっていうのを努力していってます。

キレイなあしを創ることが目標

今後の目標、目指すものは?

キレイなあしを創りたいです。
ぴったりな靴を履いてもらいたいということは勿論なんですけど、ぴったりな靴を履くことで"あし"ってすごくキレイに見える
私が入社する前に、靴屋さんで「MサイズでもLサイズでもどちらでも合いますよ」って言われて、自分はLサイズだと思っていたんですけど、この会社に入ったときに実は違うということがわかったんです。
合わない靴を履いてきたことで、内反小趾(※1)とか外反母趾(※2)になり気味になっていました。


ネットだとぴったりな靴を履いてもらうというのが難しいことではあるんですけど、「ちゃんとしたアドバイス」とか「フィッティングについての知識」を広めることができれば、ちゃんとしたピッタリした靴を皆に履いてもらうことが出来るし、ピッタリした靴を履けば結局は、内反小趾とか外反母趾になる人もどんどん減りますし、ピッタリな靴を履くと、キレイな"あし"にもどんどん見えて、歩き方もキレイになるし、というのがあるので、サイズ感をピッタリと言うのはもちろんなんですけど、「アウトレットシューズの靴を履いた皆がキレイなあしを創れる」ようにしたいです。

お客様からのお問合わせでも、お客様の足とかフィッティング状態が実際見てないので、すごく答え難いところではあるんですけど、シューフィッターもたくさんいるので、その人達からフィッティングに関する知識をどんどんスタッフに広めて少しでも的確なアドバイスができるようにしていってます。

うちのスタッフでも自分の足のサイズを勘違いしていた人がいて、まずはスタッフ自身に「正しいフィッティング感」を知ってもらって、そこから学んだこととか、靴の作りについての勉強した知識とか、フィッティングが合わない場合のアドバイスとかを伝えられる場を増やしていっています。


※1 内反小趾(ないはんしょうし)は、小指の腹が親指側を向くようにねじれ、小指自体が親指方向に曲がっている状態を指します。
※2 外反母趾(がいはんぼし)は、足の親指が小指側に曲がり、親指の骨が変形している状態を指します。

 
 

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株式会社菱屋 代表取締役 植村 暁美氏プロフィール

2002年5月、結婚を機に菱屋へ入社。
2002年10月28日、卸業で溜まった不良在庫の販売を任される。
お手頃価格でおしゃれを楽しんでもらえたらと、「服と同じだけほしい靴、一緒に探しましょ」というコンセプトで、楽天市場に出店。
当初は、撮影・ページ作成・メルマガ作成・お客様対応など、すべての業務を1人でこなす。
不良在庫が減り、任務は完了。軌道にのっているネット販売を拡大するため、メーカーからの仕入れに切り替える。
スタッフも増員し、2004年6月DeNa、2008年8月Yahoo、2012年2月Amazonなど、多モール展開を進める。
2014年7月、卸事業部を廃部にし、インターネット販売に専業。
2015年8月、代表取締役に就任。

株式会社菱屋 取締役 小島 好視氏 プロフィール

2008年10月5日入社。入社当初は社員が少なく、出荷からお客様対応、ページ更新、メールマガジンの作成まで行う。
多モール展開を活性化させるため、楽天市場店の販促担当に配属。
売上アップのため、商品仕入も担うようになり、オリジナル商品の開発に注力を始める。
オリジナル商品の販売が功を奏し、売上が飛躍的に向上。2012年4月店長に就任。
事業拡大に合わせて、社内人事も担うようになり、
2016年10月には取締役に就任。
今後は、キレイなあしを創ることを目標に、事業拡大を計画中。

株式会社菱屋 取締役 後藤 真治氏 プロフィール

2008年4月4日入社。入社当初、撮影と入荷管理を担当。前職のアパレルでの経験を買われ、商品の仕入れを任されるようになる。
2010年、社内の体制が変わり、自社オリジナル商品に注力するため、中国工場との提携を強化させる。
2011年、オリジナル商品がお客様から高評価され、売上割合が半分以上を自社商品が占めるようになる。中国の提携工場をさらに増やす。
2013年、アウトレットシューズの商品管理を一手に担う。2015年には、お客様のフィッティング感向上を目指し、シューフィッターの資格を取得。
2016年10月、取締役に就任。

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