【動画】加藤時計店の腕時計は、なぜ2倍3倍の魅力と値打を感じるのか。その秘訣は?お届けするのは商品だけじゃない。その想いとは?

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2017/06/15

楽天市場ができる前から、インターネット販売を始めていた加藤 康人社長。一番の苦労は「お客様から信用を得ること」だったという。なぜまだ主流ではなかったインターネットで通販を始めようと思ったのか?また、社長として今後のミッションとは?
そして、現在、加藤時計店を牽引しているご子息の加藤 慎一朗部長には、今、何に力を注いでいるか、これからの目標についてを伺った。

加藤時計店とは?

販売商品を教えてください

加藤時計店、読んで字のごとし、時計の販売をメインにやらせていただいています。

会社を始めたきっかけは?

かれこれ70年近い、親の代からの商売です。
うちの親父は、太平洋戦争でかなり危ない目にあったんですが、おじいちゃんがなんとか命を守って欲しい、ということで、最前線から外すために、一計を案じたんでしょうね。
それでまぁ、時計職人にしようということで。
当時陸軍だったんですけど、将校が持ってる腕時計、その修理工になろうっていう道を歩みまして、そのおかげで日本に帰ってこれたと。
時計職人をやっていたことで命があったので、時計を通じて恩返ししたい。というのが、死んだ親父の遺言でした。

私も32歳まで別の仕事でサラリーマンしてたんですけど、父親の弔い合戦をしようと、意思を継ぐ形で家業を伝承したいと思って、時計店の店主になったのが始まりでございます。

ECの店舗名を「加藤時計店」にした由来は?

会社設立当時は、会社名は「加藤時計店」なんですけど、現在は「タイムオクトーバー」という社名です。

昔は腕時計は、入学祝い、クリスマス、結納返しとか、「人生のまたとない記念日に送る、かけがえのないもの」という側面が強かったので、キャッチフレーズの一つに「贈る気持ち、それが記念日」という言葉があります。

私達にとって、365分の1日であっても、お客様にとっては商品をお求め頂くその日が、かけがえのない大切な記念日であると、その特別な日に寄り添ってるという気持ちを大事にしていきたいと思っています。

タイムオクトーバーという社名になっても、ウェブ上の店名では、旧社名である「時計店」という名前を忘れずに「時計屋の魂を忘れずに商売しよう」と毎日肝に命じてます。

「WEBデザインラボラトリー」と表の看板に書かれてましたがどういう意味があるんですか?

それはとてもうれしい質問ですね!
私達が目指しているのは、商品のお届けを通じて、お客様に幸せをお届けする
新しい発見とワクワクを届けていくということですので、あえてデザインに拘ろうと。
商品一つ一つの形とかではなくて、喜びの断面、どこを切り取るかっていうそういう意味でのデザインに拘ろうということで。
皆で考えて、「WEBデザインラボラトリー」という名前になりました。
物からココロへ販売の軸を移したいなと、その意気込みの現れという風にお考えいただけると、とてもハッピーです!

インターネット販売を始めた理由

ECサイトを始めたきっかけは何だったのですか?

店を継いだ時、加藤時計店は、地方のいち時計店でした。
商店街の企画で、ハワイに出かける事があって、英語ができるってことで、随行員として参加しました。
マウイ島のサトウキビ列車の停留所で2時間時間が空いたときに、暇だったので、近くの時計屋に入ったんです。
そこの奥さんと1時間くらい、アメリカの時計談義をしまして、アメリカでしかないものが山のようにたくさん売っていて、ワクワクドキドキしました。
僕は、時計が誰よりも好きな男でしたので、これは「日本に持って行かなあかん」と思って、「ワクワクドキドキごと直輸入したい」と思って、アメリカでの買い付けということが始まったんですね。

ところが高知県というマーケットなので、お客様の絶対数が少ないと。
最初の方は、販売力が追いついてないので、100個、200個と仕入れても、売れない。
なので、うちは1995年から雑誌の全国通販をはじめて、日本では売ってない、海外製のものを売り始めたら、徐々に売上が上がっていった。
すると売れるが、雑誌が出るまでに60日以上かかるので、売れる頃には在庫不足になっている
そこで、「スピード感を持って、全国に売りたい。」と、考えていたときに、まだ当時、インターネットの普及が一般的になりつつある頃(windows95が、98になったころ)、ホームページを作って、販売したんですが、カートシステムがなかったので、ページの一番下に、「購入は電話で」となりました。

インターネット販売を始めてみて、苦労された点は?

苦労したのは、お客さんが、「本当にこの商品がある」ということを、信じてくれない
これは、60年以上の実績がある実店舗ではありえないこと
本物なのか、本当に売ってくれるのか・・・ということを信じてもらうことが大変だった。
最低3往復は購入までにメールのやり取りがありましたね。
メールのやり取りが多く、飛行機乗り遅れたりとか、会社の目の前で駐禁を取られたりとか・・・今では笑い話になることがたくさんありますね。

どのようにして、乗り越えたのですか?

電話やメールの問い合わせに関して、Q&Aを作ったりはせず、効率は悪かったかもしれませんけど、一対一の対応をする。
お客様の質問は、似て非なるものっていうのがあるので、微妙に違う心の綾に、きちんと入り込んでいけるような、ツボを抑えた返信、お客様対応、そこんところがどのくらい丁寧にできるかってところですね。
同じ商品でもあそこで買ったものはやっぱ違うよね」って言ってもらわないと商売って続きませんので、苦労したって言うよりも、手をかけた部分だと思います。

販売する上での想い、取り組み

ECを担当する上での知識はどのように教育されていますか

商品ページを作る担当者は、必ず店頭での接客経験がある者に作らせて、お客様の知りたい見たい聞きたいところが、どこがツボどころかわかっているページにします。
技術は後からついてくる。という考え方。
ただ、拘ることは良い所なんですけど、アウトプットしてくる作業量が少ない、と。

今度は、スピードを重視して、社長塾、社長による時計知識の社内勉強会を繰り返していって商品知識を与えます。
ただ、問題は、言ってることが古臭い
新しいワクワクドキドキと離れていくんですね。
時計って、メンテナンスというディフェンシブな部分と、新しい商品をどんどん紹介いくっていうオフェンシブな部分と両方あるんですね。
ディフェンスにチカラを入れすぎると、守備型のメンバーが増えてしまって、攻めてく気持ちが薄れていって、結局出来上がったページを見るとのっぺりとしていて魅力に乏しいものになってしまって、性能比較表になりがち。

時計の本来の良さは、手に取ったとき、商品を身に着けたときの幸せな気持ち。
そうなったときに、僕と社員の年齢格差があって、「おしゃれで可愛よね」「素敵だよね」が伝わりにくくなってきたんですね。

そこにタイミングよく帰ってきた息子の時代に入ってきた。
親父が下ごしらえ、息子は盛り付けですね。

インターネット販売での取り組みを教えてください。

時計はですね、それぞれの商品に色んな良さというのがあって、例えば、高機能な時計・・・方位計とか、圧力計とか。
そういったものが備わっている時計のスペックがどうなっているのというところを、店頭ではなかなか伝えきれないころもあって、むしろ、ECだから、ウェブ上だからからこそ、商品の良さを伝えていける要素って必ずあると思ったんですね。

ですから店頭では店頭の良さをお伝えしながら、ウェブではウェブの良さを切り取っていくと。
最初はその使い分けに苦労したんですけど、やってくうちにコツが分かってきて、それがなんとかECでやってこれた一つの要因なのではないかと思っています。

お客様からの声で改善した点はありますか

お客様からの要望で「時計のサイズ感がわかりにくい」というお声があったので、我々が代わりにモデル撮影をして着けた時のイメージが湧くように工夫しました。

具体的には、今までは物撮りだけだったのに対して、着用者それぞれの手首サイズを書きながら着用写真を掲載して、着用したときのイメージが湧くようにしてきました。
ご購入後のレビューでも「着用したらイメージ通りでした」というお声を頂くよりになり、お客様の気持ちに少しづつ寄り添えていると実感しはじめています。
また、着用写真の撮影はとても時間がかかるので、少しでも時間が短縮できるように、会社の中にモデル撮影できる場所も用意しました。

商品お届けで気をつけていることは?

ウェブの接客は、画像で見て、届く姿を想像できるかというところが勝負なので、たくさんコンテンツとして増やしていっています

贈り物が多いシーズンについては、お客様が気になるお届けまでの日数を記載したり、商品についてくる箱ですとか付属品に関しても出来る限り画像でお見せする形で、届いたときにどういう姿で届くのかが解かるように、写真で出しています。
ページで見たイメージ通りのものをお届けできるかが、我々のサービスだと思っていますので、これからも増やしていくつもりです。

お客様対応はどうされていますか?

サービスのレベルを一定にすることも、品質やブランドと思ってますので、基本のルールは全員が共有しています。
お客様からのお問い合わせやご要望を聞く「お客様課」のメンバーは、フロアの中央にいますので、会社の全員にお客様の声が届きやすいんです。
すぐ後ろに店長が控えてますので、振り返えれば、お客様からの要望をすぐに共有できるので、スピード感を持って対応できています。

どのように商品ページを作っていますか?

まず、自分たちが「買いたいっていう気持ちになる商品ページか?」ってすごい大事だよね。という想いがあったので、自分たちが好きな時計を会社の中で探してもらうところから始めました。

「自分だったらどんな商品が好き?」だったり、「もし自分なら、どういう風にコーディネイトする?」と質問して、コーディネートの話を膨らませて、「その提案をお客様にしたらどうかな?」ということで自分たちの「時計が好き!」という気持ちがお客さんの「好き」につながるようにページを作ってみたら?
ということを最近ですが始めました。

コンテンツを増やしていると伺いましたが、他にどんな工夫をされていますか?

コンテンツを増やしていると伺いましたが、他にどんな工夫をされていますか?

お届け姿や写真の他には、お客様が、カラーバリエーションで選ばれる商品が多いので、一緒に色んな色をみられるような見せ方をしています。
一つの商品に入ったときに、他の色のところにすぐ飛べるように、相互リンクを貼っていたりですとか、着用からカテゴリに飛んでもらうというような買い物のしやすさを意識しています

加藤時計店の強み、ミッション、ビジョンとは

今後の目標を教えてください

僕自身、eコマースの世界に入って5年間、色んな方に教えて頂いたり、支えていただいたおかげで今があるので、
20代の若い社員も多いので、色んなことを教えていきたいです。
若い社員だからこそ持っている良いところもたくさんあるので、そこを上手に活かして、それぞれのスタッフが持ってる良いところを全部伸ばして
お客様に、色んな驚きとか感動を届けられる形に繋げられれば良いかな
って思っていて、最高のチームづくりが出来るように、今皆で頑張っています。
お客様からご指名頂けるスタッフを一人でも多く増やすこと、その集合体がタイムオクトーバーですと言うかたちにしていきたいですね。

こだわり、強みは何ですか?

自分たちの会社を誰にも負けないくらい愛することが出来るかどうか。
ぼんやりしたことなんですが、それが確信。
どこで買っても基本同じ商品を売っているんですけど「どこで買ったかに意味を持たせる」ということに拘っていますね。
社員が、自分の才能を開花させて、自分の得意なことでお客様を喜ばせると、そういうことが出来る企業環境を整えていくというのが、社長である僕の仕事の一つです。
社員が商品を大切に扱うというのが、自分のところの強みだと思っていますので。
ブランドは、団結力。会社が団結することで、他店にある商品でも、負けないブランドになる、というのが、そこにエッジを利かせるために頑張っていこうと思っています。
彩りを添えることによって、魅力とか値打ちが2倍にも3倍にも膨らむ
そういうことをお手伝いできるお店でありたいと、考えています。

社長のミッションは?今後の活動は?

一人ひとりに役割、ミッションがあって、私、社長が背負っているミッション・課題は、
社員に対して、人として立派になっていく道筋を示してあげること。
仕事を通じて幸せになるということを実感として感じさせること。
会社の企業活動を通じて、地元にいかに貢献するか。
ですね。
雇用の面、売り方のノウハウ、30年以上の、若い社員と切磋琢磨しながらやってきた経験を、一つの人材教育論に纏めたりしながら、皆さんに少しでも参考になるような、そういった活動ができたらと思っています。

加藤時計店

話題のブランド腕時計をはじめ、G-SHOCKなどプレゼントにも喜ばれるアイテムを多数取り揃えています。

株式会社タイムオクトーバー 代表取締役社長 加藤 康人氏 プロフィール

同志社大学卒業後、商社勤務を経て1989年に実家である加藤時計店に入社。1998年に通販/貿易部門として有限会社タイムオクトーバー設立。
1996年より雑誌通販、1999年ネット販売。2001年よりモールに出店。
楽天市場では3年連続ジャンル大賞を含め多数の受賞歴がある。
Yahooではベストストアアワード・エリアアワードを連続受賞中。
現在はリアル店舗4店閉鎖しネット企業としてWEBページ制作など他社の業務支援も行っている。

株式会社タイムオクトーバー 取締役本部長 加藤 慎一朗氏 プロフィール

日本大学商学部卒業、リコープリンティングシステムズ入社。
27歳で帰郷し、株式会社タイムオクトーバーに入社。
現在は加藤時計店のEC事業全般の管理・運営を担当している。

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